産業厚生常任委員会行政視察。
視察先は、長野県下條村(しもじょうむら)と奈良県宇陀市(うだし)です。
長野県下條村〜出生率2.04人の村〜
下條村は、長野県の最南端に位置し、人口4,176人(2008年4月1日現在)、面積37.66㎢の村です。
今回の視察目的は、定住促進政策を学ぶことです。
日本の合計特殊出生率(一人の女性が一生に生む子どもの数)が1.34人(2007年)となっている中、下條村は2.04人という高い値です。新聞やテレビでも取り上げられ、下條村の取り組みは有名です。視察が絶えないとのことでした。今回は、静岡市との合同視察となりました。
下條村は、以前は養蚕で栄えたのですが、養蚕業の衰退、人口減少となりました。ピーク時(1950年)には6,410人いた人口も、1990年には3,859人へ。
このままでは、村は衰退してしまうということで、村に若い人を呼び戻そうと、若者定住促進を推進。1年に1棟ずつ村営住宅を建て、人口増へ転換。人口は4,000人台を回復。若い人が増えたことにより、出生率も上がり、2.04人という数値になっています。
と、住宅だけ建てればそれでいいのかというと、そうではありません。財政状況などもありますし、魅力のある所でないと、住む人はいません。
今の村があるのは、村長のおかげだということでした。下條村の村長は、伊藤喜平さん。2008年のベストファーザー賞にも選ばれています(こちら)。受賞とその理由なんかは、「みのもんたのサタデーずばッと」でも放送されました。その番組の内容を、視察資料として、見せていただきました。
伊藤村長の取組みは、「出生率を伸ばした小さな村の大きな挑戦」(全国町村会ホームページ内)にあります。
村をよくすためには、先ずは村役場からと、役場の改革を行います。
職員の意識改革と人員の削減です。
一般行政職員は、34名(2008年4月現在)。とても少ないです。
それでもやっているのだから、すごいもんです。
下條村のデータは、こちら(下條村ホームページ内)にあります。決算カードは、こちら(長野県を選択し、その48ページ)。
人員削減や経費削減により、財政にも余裕ができ、住宅建設を行いました。
住宅は、若者が住むために建設したもので、福祉住宅ではないとのことでした。入居条件は「子どもがいる」か「結婚をする若者」に限定しているとのこと。入居者審査にあたっては、地域の活動にどれだけ参加するのかなども基準になるとか。
家賃は、2LDK(駐車場2台付き)で36,000円です。
添田の町営住宅の感覚からすると高いと思いますが、福祉住宅ではないことや下條村の隣りの飯田市では約その倍するということから考えると安いかと思います。
平成9年度から、1年に1棟ずつ10棟を建設。今は、住宅地の土地分譲なんかも手掛けているそうです。
平成16年度からは、幼児から中学生までの医療費を無料化。年間1,000万円の費用だそうです。
平成19年度には、保育料を一律10%引き下げ。翌20年度も10%引き下げ。
これなら、子どもを産み育てるなら下條村というイメージも定着するでしょうね。
主な職場となる飯田市まで車で20分というのも魅力です。
財政に余裕があるからこそ、様々な取り組みができるのだなと感じました。
その財政をどうするかは、まさにどようなまちづくりをしていくかにかかっているということも。
それでは、下條村での写真です。

暗くなるのが早く、撮影が遅くなりましたが、村営住宅です。立派です。


余談ですが、下條村出身の芸能人に峰竜太さんがいます。
下條村に入ると、「峰竜太のふるさと」みたいな看板がありました。道の駅も峰竜太祭りさながらの商品陳列でした。

奈良県宇陀市〜有害鳥獣への取り組み〜
宇陀市は、奈良県の北東部に位置し、人口37,062人、面積247.62㎢の市です。2006年1月1日に、大宇陀町、菟田野(うたの)町、榛原(はいばら)町、室生(むろう)村の3町1村が合併してできた市です。旧室生村の室生寺は全国的にも有名です。
今回の視察目的は、有害鳥獣への取り組みを学ぶことです。
宇陀市は、面積の72%を山林が占め、サル、シカ、イノシシなどによる農林業への被害は年々増加しているとのこと。
そこで宇陀市は、宇陀市鳥獣被害防止計画(平成20〜22年度)を策定し、国の補助金を活用しながら、対策を行っています。
狩猟は猟友会と協力してやっているが、高齢化(平均年齢63.2歳)のため狩猟者育成を行っている。育成補助として、狩猟免許取得に対し、10,000円の補助(市単独事業)を出している。
宇陀市の職員に、猟銃免許を持っている方がいるので、その方はフル回転しているとのこと。
また、サルは群をつくり移動しているため、隣の名張市(三重県)と連携し、「宇陀・名張地域鳥獣被害防止広域対策協議会」を設立し、対策にあたっている。
県が異なると、農政部門が異なるのだが、うまく連携している事例だと言える。アドバイザーには、大学にも入ってもらい、サルの位置を把握するためNPO法人サルどこネットとも連携している。
ワナの設置や防護ネットの設置は、地元の方にも協力してもらい設置している。
捕獲した後のシカなどは、解体する場合もあるが、ほとんどが埋設処理。食肉加工所なども視野にいれているが、採算がとれるかどうかで踏み切れていないようです。
イノシシの解体研修なども実施し、DVDなんかも作成しています。
ただ、どう捕獲するかだけを問題にしているのではなく、不要果樹の伐採やゴミ出しの徹底を行い、里に降りてこないための工夫も行っています。
市内でも農村部と中止部の温度差、近隣市町村との温度差があるとのことでした。
特に、奈良はシカを大事にしている(奈良公園)ので、シカの捕獲に対しては様々な意見が寄せられると。県の対応も、まだこれからという感じだとのことでした。

吹き抜けになってましたよ。
市役所横には、入札結果が公表されていました。
宇陀市では、設計金額までも公表しているんですね。写真の黒くなっているところは、私が修正しました。
宇陀市の入札に関しては、ホームページにありました。
■予定価格(委託業務を除く)
1. 入札に付する建設工事における予定価格(消費税込み)の決定については、入札書の開札執行時において、開札立会者が「くじ」を引き予定価格算出割合を決定し、事前公表している設計金額(消費税込み)に乗じて算出(千円止め)し、予定価格を決定するものとする。
2. 予定価格算出割合は、95.00%〜99.99%の範囲内において「小数点第2の位(0〜9)」、「小数点第1の位(0〜9)」、「1の位(5〜9)」の順に開札立会人が「くじ」を引き決定します。
■公 表
◎ 予定価格と設計金額
設計金額を事前公表 予定価格を事後公表
◎ 入札参加業者名
事後公表
設計金額を事前公表し、予定価格の算出割合をくじで決定しているのですね。
視察にいくと、視察目的だけでなく、いろんなところで我が町との違いがわかるので、いい勉強になります。
コメント
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- 2008/11/24(月) 11:48:08 |
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- 2008/11/08(土) 11:03:13 |
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